ダニエルのテクニカル分析

先物・為替のテクニカル分析について考えます。同名の仮想通貨投資家の方とはまったくの別人です。

モメンタムについて

株価等のテクニカル分析でときたま「モメンタム」といった言葉が使われます。このモメンタムってなんだろうなーと、ボク自身も昔は良く解りませんでしたが、よくよく調べてみると「モメンターム→モーメント」なわけで、であれば「勢い・慣性」などといった意味ですから、この時点で「なるほど」となりました。

 

しかしながら、チャート見ながらモメンタムと言われても今ひとつピンと来ません。なんとなくローソクの並びや、移動平均線などの向き、長さで、その方向にどれくらいの勢いで動いてるんだろうなーと思い浮かべるくらいでしょうか。

 

ここで、いまひとつ良くわからない「モメンタム」についてちょっと考えを整理してみましょう。

 

たとえば、ボールを水平方向に投げたとします。ボールは投げられた時の勢いを引き継いで宙を進むわけですが、空気の抵抗や重力などを受けて徐々に勢いが無くなり、地面に落ちて今度は地面の摩擦力を受けながら勢いが無くなっていずれ停止します。

 

先も、株や為替の値動きでも、とても似たような事象が起こります。だれかが大きな数量の株を買ってきたとします。当然株価は勢いよく上昇します。この上昇を見て他の投資家が買いに出てきます。すると株価さらに上昇して行きます。これが「モメンタム:慣性」です。

 

しかし、いずれ株価が上昇しきると利益を確定する投資家が出てきます。中には売りで入ってくる投資家もでてくるでしょう。これらはモメンタムに対する「抵抗」です。すると徐々に株価の上昇に鈍りがでてきて、買いと売りが均衡した価格で天井を打ち、今度は売りが増えてきます。価格が下がりはじめたのを見てあわてて売ってくる投資家が出てくるでしょうし、こんどは逆張りの買いで入る投資家もいるはずです。

 

すると再度、売りと買いが均衡した価格で底を打ち、今度は上昇しだします。この動きが幾度となく続いて現在の株価が形勢されていくわけです。

 

さて「モメンタム:慣性」の感じがなんとなく掴めてきたでしょうか。しかし、どのようにしたらこの「モメンタム」を読み取ることができるでしょう?ここがなかなか難しいところです。

たとえば移動平均線を用いてモメンタムを知る手法が良く知られます。日足ベースのチャートで5日平均線を用いたCFD225の例を以下に示します。

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20191226JP225Cash日足チャート

ローソク足が5日線を上抜いた買い、下回ったら売りを繰り返す手法は王道かと思います。このローソク足が5日線を上抜いたの意味は、上方向にモメンタムが出来たと考えて良いでしょう。5日線もローソク足を追いかけるように上を向き出します。この時の5日線がモメンタムを示していると考えて良いかもしれません。

 

モメンタムに従う事は、いわゆる順張りトレード手法で、すべてのトレードはこれが基本になると考えています。

 

次回はもうすこしモメンタムについて考えてみるとともに、効率良くモメンタムを読み取る手法や、将来のモメンタムを予測する手法について書いてみたいと思います。


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