ダニエルのテクニカル分析

先物・為替のテクニカル分析について考えます。同名の仮想通貨投資家の方とはまったくの別人です。

ボリンジャーバンドについて

みなさま、あけましておめでとうございます。2020年令和2年、オリンピック年、今年もよろしくお願いします。

 

昨年末からとつぜんはじめたこのブログも、短い期間で多くの方に来訪いただいており有り難い限りです。

 

このブログでは、株価や先物、為替等の価格を分析し、将来の値動きを予測する際に用いられるテクニカル手法について深く掘り下げ、ボクなりに考えを整理し、また他の人とも情報共有することを目的に運用しています。

 

したがいまして、世間一般で知られている内容とはかなり異なる点が多くありますのでご注意ください。ここに書かれている内容は、あくまでダニエルの私見ですので間違っているのかもしれません。ただ、書籍やネットで紹介されているテクニカル手法は、いまひとつその原理が良く解らなかったりするため、ボク自身が持つ疑問をひとつひとつ解決し、整理するために、日々少しずつメモ代わりに書き連ねています。


さて、本年最初の投稿ですが、みなさんの中でも多くの方が愛用されているだろうボリンジャーバンドについて少しだけ考えてみることにしました。

 

以下はおなじみのTradingViewで日足の日経225CFDを描き、ボクが自作したインディケーターでボリンジャーバンドを描きました。パラメーターは移動平均12日、サンプリング期間12日とし、δは0.5刻みで1.5まで描かせています。

 

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ボリンジャーバンドその1

 

このチャートの意味するところを考えてみます。

 

まず標準偏差についてですが、知らない方のために簡単に解説することにします。なおボクは統計学は専門外であるため間違っているかもしれませんのでご了承ください。(本職は情報セキュリティ)

 

標準偏差は、データのばらつきを表します。ちょうど株価のチャートのように、グループ(この場合だと期間)を定め、その範囲内でデータがどのように分布しているかを評価します。あるグループは広い範囲にばらばら(激しい値動き)、あるグループは特定の株価に集まってる(値動きが少ない)など、グループによって株価のばらつきの特徴はさまざまです。

 

そして、そのばらつきを数値化してわかりやすくするための手法が標準偏差です。

 

これはグループにおける株価の平均値から、それぞれの株価がどの程度離れているか(偏差)を求め、それらのばらつき具合の目安(分散)を計算したものが標準偏差(δ)となります。標準偏差は平均から何個分離れているかと表現され、ひとつぶん離れた値を1δ、ふたつぶんなら2δと表します。

 

そして株価の平均値から上下に標準偏差ひとつぶん離れた範囲(1δ)におよそ68%の株価が集中します。このそれぞれの範囲にどれくらいがおさまるかは正規分布表と呼ばれるものを参照するとひと目でわかります。

 

このことをふまえて上記のチャートをもう一度みてみましょう。12日間の株価をひとつのグループとして標準偏差をもとめ分布の範囲を色分けして描いており、青色の12日線から2つめの境が1δを示しています。いちばん外側が1.5δとなります。

 

12月13日の最終日の株価は23960を示し、12日線が示す23425を平均値とする標準偏差の1.5δの23715を遙かに離れてしまいました。おそらく2.5δくらいに達しているはずです。正規分布表によれば約98%が2.5δに収まるはずですから、この株価はこの状態だとはずれ値の可能性が高くなります。

 

では上のチャートで他の株価も良くみてみましょう。なんとなく1δを越えてるところの方が多いというより、ほとんど越えてませんか?標準偏差1δの68%どころか、収まってる株価の方が少なそうです。そして86%が収まるはずの一番外側1.5δでさえも越えてる日が目立ちます。

 

もし標準偏差の理論を真にうけて、1.5δを越えたところで逆張りのポジションを入れたりしたなら、損切りの連続であっというまに資金が枯渇してしまいそうです。

 

ここらへんがボリンジャーバンドの難しいところで、実はボリンジャーバンドは順張りの指標であるとか、ボリンジャーバンドを提唱したジョン・ボリンジャーさんはそもそもがオプショントレーダーなので、株や先物の売買にボリンジャーバンドを使うのは間違いじゃないか?といった意見を耳にすることがありました。ボクもここらへんは良く解りません。ただ、以前ボリンジャーバンドのロジックで自動売買ロボットを作りましたが、どうやっても勝てる気配はありませんでした。

 

さて、ボリンジャーバンドが良く解らない結果になってしまいました。しかしながら、ボクなりにボリンジャーバンドはこのようにあるべきという結論がある程度出ています。この後の記事では、それらについてゆっくりと解説して行きます。


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