ダニエルのテクニカル分析

先物・為替のテクニカル分析について考えます。同名の仮想通貨投資家の方とはまったくの別人です。

ボリンジャーバンドについて その2

前回の記事ではボリンジャーバンドの基本について簡単に確認してみました。若干ボリンジャーバンドを否定するような内容になってしまい反省していますが、ボクは、ボリンジャーバンドの手法があったからこそ、これから解説する内容の手法を考えつくに至った事実がありますので、ボリンジャーバンドとジョン・ボリンジャーさんをリスペクトしています。

 

さて、前回の続きです。前回はボリンジャーバンドを用いて株価が如何に評価されるか、また標準偏差から離れた株価が如何に多いかを確認しました。

 

ここで前回参照した日経225CFDチャートの12日線についてもういちど考えてみましょう。

 

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ボリンジャーバンドその1


上記のチャートで11月1日のローソク足と12本線の位置に注目してください。1日の終値は22950を、12日線は22760を指しています。この時の12日線の22760は、1日から過去に遡った10月20日から12日間の株価の平均値となります。つまり12日分をひとつのグループとして平均値を求めたわけです。

 

では1日の株価は、どのグループに属するのでしょうか?1日から過去に遡った12日分だけで良いのでしょうか?1日から14日までの12日分でも良いと思いませんか?

 

たんに個人的な好みなのかもしれませんが、1日の前後6日間で12日間を1グループにしたほうがしっくりくる気がします。

 

では実際にちょっとチャートを工夫してみましょう。

 

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ボリンジャーバンドその2

 

青色は通常の12日線、黄色のラインは12日線を過去に6日ぶんずらしてみました。これで黄色の12日線が、それぞれの日の株価の前後12日間をグループとした平均値になりました。

 

ざっとチャートを眺めてみてなにかに気が付きませんか?黄色の12日線はローソク足の真ん中あたりを通っていますよね?

 

ではこれに合わせてボリンジャーバンドを描いてみます。

 

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ボリンジャーバンドその3

 

いかがですか?正規分布表のとおりに株価がバンド内に収まっているように見えませんか?

 

ボリンジャーバンドの1.5δの範囲内にほとんどの株価が納まってますよね。逆にはみ出たところはかならずバンドの中に戻っていますし、株価自体も12日線を中心にして上下を繰り返しています。

 

ボクは、これか正しい標準偏差を用いた価格の評価であると考えています。すでにボリンジャーバンドでは無くなっていますので、別な名前が必要ですね。

 

ちなみに通常の証券会社のチャートツールや、MT4、TradingViewで提供されるボリンジャーバンドインディケーターだとチャート上でずらす設定ができません。このインディケーターはボクがずらしても表示できるように自作したものです。

 

さて、このボリンジャーバンドをずらすという考えには、現在の値が解らないという致命的な欠点があります。上記のチャート上でも直近の6日間については、移動平均もバンドも追いついていませんから、株価がどのように評価されているのか解りません。残念なことにこれではまったく実用にはなりません。

 

次回、これらの欠点や疑問について考えてみることにします。

 


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