ダニエルツールスを用いたトレードの例
今回はボクが開発したダニエルツールスを用いた株価予測について解説します。
ダニエルツールスのDN_MAFM2、DN_MAFCD2、DN_MAF2を購入したのは良いけど今ひとつ使いこなせない方のために簡単な使い方の例として参考にしてください。
注意点.
- 事前にお断りしておきますが、このインディケーターは初心者向きではありませんし、魔法のツールでもありません。あくまでトレードの戦略を決める際の参考指標であって、インディケーターの指示に従えば勝てるものではありません。
- 全ての道具は満足に使えるようになるまである程度の練習が必要です。はじめて自転車に乗った時にどれくらい練習したか思いだしてください。トレードは自転車に乗るより遙かに難しいのですから、中途半端な練習で乗りこなせるはずがありません。
さて、今回使用するのはDN_MAFM2とMAFCD2の2つです。MAF2を用いると更に高度な予測も可能となりますが、とても複雑になるため解説は見送らせていただきます。いずれセミナー等で解説する予定です。
DN_MAFM Ver2.1 for MT4 Moving Average Forecast with Momentum - - BOOTH
DN_MAFCD Ver2 Moving Average Forecast Convergence & Divergence - BOOTH
さて以下のチャートは本日2020年2月27日07:20時点での60分足です。
MAFM2、MAFCD2のパラメーターはデフォルトのままで、通常の移動平均線を3本組み合わせています。
- 赤太線 → 24本線をー12本オフセット
- 緑 → 48本線をー12本オフセット
- 黄色 → 24本線を+12本オフセット
赤太線が終わる時間帯でMAFM2、MAFCD2が示す値が確定値となります。これ以降に描かれるラインやシグナルはすべて予測値で、値動きの変化に追従して再描画されます。逆に言えば、それ以前のラインやシグナルは決して変化することは無いという意味です。
まずは60分足で全体を俯瞰してみましょう。赤線が最後のシグナルの直前まで描かれていますので、ここまでは全てのラインが確定されています。そして現在出ているシグナルおよびモメンタムは下方向を示しています。
さらに黄色線とモメンタムの関係に注目します。モメンタムが黄色線よりも下に位置する場合は陰転サイクルを推移しています。現在は陰転サイクル中で、黄色線からモメンタムの予測線が離れていくところに注意してください。
乖離チャートは中心線から上が陽転、下は陰転サイクル。赤線が現在の株価、青線は24本移動平均です。現在株価は陰転サイクルを推移しており、まだ転換したばかりですから陽転サイクルに向かうのはまだ時間がかかりそうです。
では15分足を確認します。
こちらも60分足と同様のパラメーターで描いています。
モメンタムと株価は60分足と同様、 乖離チャートだけ若干陽転サイクルに向かうそぶりを見せていますが、あくまで15分足での短期です。
15分足でも下シグナルが点灯中で、下落トレンドの最中であることを念頭に置きます。
では今回主として用いる5分足チャートです。
こちらも同様のパラメーターで描いています。
細かく見て行くと、15分足と同様0時で下シグナル点灯で下げ、いったん底打ちしたものの、再度7:20に下シグナルが点灯で、赤線が達していますので確定シグナルとなります。モメンタムは下を向きだしていますがこの時点ではまだ確定していません。
最後のローソクは下ひげ陽線です。そしてモメンタムよりも下に離れて位置しています。モメンタムはローソク足の並びの中心辺りを通りますので、今後戻ってくる可能性もあります。
さらに乖離チャートでは陰転サイクルに入り込みました。いずれ陽転側に動く事を考慮しつつチャートを監視します。
以上の要素を総合して考えると、現在は下落トレンドの最中ではあるが、中途半端な位置であり、ここでポジションを入れる事は適当ではないと考えるべきです。なんといっても東京時間が始まる前で、値動きは東京時間が動いてからです。
ではチャートを進めて行きます。
次のチャートは08:35時点でのものです。
先のチャートから、いったんは下げたものの買いが入り下ひげをつけて切り返しています。これによりモメンタムも上向きで再描画されました。
現在はモメンタムを上に抜けた位置で推移中。そして上シグナルが点灯しています。乖離チャートでも、初めの下げでバンド下限にタッチして反発、現在はバンド上限にタッチしそうです。
陽転サイクルと陰転サイクルはかならず交互に発生しますので、現在は上昇していますが短期であれば下がる可能性もあります。
まだ東京時間は始まっていませんのでポジションは入れられません。ここで今日の東京時間がどのように動くのか想像しましょう。15分、60分足では下トレンドです。現在の5分足の動きは下げの最中の調整かもしれません。いろいろと想像してみましょう。
5分経過して08:40になりました。
次のローソク足は長い陰線をつけました。 これに従ってモメンタムも下りましたが上シグナルは点灯したままです。乖離チャートも再度下限レンジをタッチしそうです。
モメンタムのシグナルが連続して上下点灯しているのは揉み合いに入っている事を示しています。このような状況の時間帯は手を出すべきではありません。
この08:40の時間帯は大証時間の先物が動き出す直前で動きが安定しません。シグナルはまさにそれを表しています。
そしてザラ場寄りの09:00です。
08:45から09:00までの大証時間はさまざまな思惑が入ります。そして09:00の東京時間寄り付きから現物が動きますので、ここから数分間はまた別な需給で動きます。個人的には主に裁定関係、前日残したポジションの整理やその日のポジションの準備などではないかと考えています。したがってこの時間の動きは手を出さないほうが無難です。
上記チャートでもシグナルが上下に連続して点灯しており値動きが揉み合いに入っていることを意味しています。モメンタムも若干下向きを示しています。乖離チャートでは陰転サイクルを推移していますから、この中途半端な位置でポジションを取るべきではありません。
ザラ場寄り付きから5分が経過して09:05になりました。
長めの陰線が2本出て下げを示しています。これに伴い揉み合いを示していたシグナルが消え下シグナルが確定しました。ここからは下げるかもしれませんが、乖離チャートでは下限レンジをタッチしそうですから、もし下限レンジを抜ければ反発する可能性も残しています。まだまだポジションを入れる所ではありません。
15分経過して09:20になりました。
乖離チャートの下限レンジにタッチし反転の動きがありました。これは買い方の抵抗かもしれません。しかしながらモメンタムは相変わらず下向きでシグナルも下を示したままです。そして乖離チャートのバンドが徐々に広まってきました。これは値動きが大きくなったためボラティリティも大きくなりつつあることを示しています。
ここで、もしも上に弱く戻ってくる場面があるなら慎重に打診で売りポジションを建てても良いでしょう。
10:20になりました。
売りのフローが続いて価格が下がってきました。これにより乖離チャートではバンドの広がりが鈍くなり逆に狭まることを予想しています。これは細かい値動きが規則的に発生しつつ、全体的には弱く下げていることを示しています。まだしばらくは下トレンドが続くでしょう。
先ほどの9:20~10:20はトレンドにのせたポジションを建てていっても良いでしょう。
10:50になりました。
下トレンドは継続したままですが、モメンタムの動きが鈍くなりましたので、そろそろ反転する可能性もあります。乖離チャートでも陽転サイクルに向かう動きを見せています。
11:30になりました。
残念ながら切り返しせずにまだ下げトレンドを継続したままでした。 まだまだ続きそうです。
ここで15分足で再度確認してみます。
こちらも下げトレンドを継続したままです。先ほど反転するそぶりを見せた箇所も下ひげ陽線ですがすぐに押し込まれた形になっています。もちろんシグナルは下げ方向のままです。
11:35になりました。
11:30の下ひげ陽線で若干の抵抗を見せています。この動きにより上下にシグナルが点灯しました。つまり揉み合いです。乖離チャートでは冴えない動きが続いており、下限バンドにタッチしようとする雰囲気はありません。
11:30から12:30までは現物の値動きが停まるため、現物から切り離され先物だけで動き出します。
12:00になりました。
シグナルは消され下トレンド継続ですが、下落はいったん停まったような雰囲気です。現物の売りが出ないので下げも停まったと考えることもできます。
45分が経過し12:45です。
12:30に後場が スタートし現物とリンクされます。この時間帯は前場の寄りと同様に値動きがじゃっかん上下して不安定になります。上記チャートでもそれが解ります。
2時間が経過して14:55となりました。
14:30頃まで続いた下げトレンドはいったん停まった模様。上シグナルが点灯しました。乖離チャートでは若干の波乱はありますが陽転入りしています。
ここで再度15分足を確認しましょう。
14:30に陰線陽線の並びが出てやっと下トレンドが停まったような印象です。モメンタムからも下に離れて発生していましたので、まだ確定ではありませんが陰転サイクルの終わりが見えてきました。乖離チャートも陽転サイクル入りしそうです。
ここから30分間は東京時間の大引けに備えた動きがでてきます。その日に取られたポジションを手仕舞いする動きです。売られすぎていれば買い戻しが入りますし、逆もまたしかりです。売りが足りなければ更に売り乗せしてくる場合もあります。
そして怖いのは大引け後です。ときどき大引けまでの動きでポジションを引き寄せて大引け後に反転させるような仕掛けが入ることもあります。
この時間帯の動きには注意しましょう。
15:30になりました。
東京時間の大引けから30分が経過しています。14:30でいったん底打ちし大引けは若干戻しましたが、大証時間が引けてから再度売られています。
ちょうど乖離チャートを挟んでローソク足が上下しながら下トレンドを描いているように見えます。これは長期的には下トレンドが継続していることを示しています。適宜15分、60分足を参照しながら値動きの方向性を確認すると良いでしょう。
そして16:50です。
14:30と15:30と安値を2度叩いて反転。上シグナルが確定しています。今回の下げは一息ついた感じです。乖離チャートではバンドがいったん広がっています。これは反転による値動きでボラティリティができたことを示しています。
以上、2020年2月27日の動きをボクの手法で追ってみました。実際にはもっと細かく分析するのですが、ざっくりな見方としては以上です。
ダニエルツールスは、もともとボク自身がチャート分析を行うために開発したインディケーターですから、基本的にはボクの手法にマッチしているはずです。ただし、他の手法でも役に立てることができるでしょうし、もっと良い手法も当然あるでしょう。
今回紹介したのはごく一部ですが、もしもっと良い手法が発見できたなら報告いただけると嬉しいです。