ダニエルのテクニカル分析

先物・為替のテクニカル分析について考えます。同名の仮想通貨投資家の方とはまったくの別人です。

移動平均交差法について

当ブログでたびたび出てくる「移動平均交差法」の言葉について疑問に思っている方は多いと思います。同様にボクが掲載しているチャートの移動平均線の組合せも不思議に思われていることでしょう。
 
「このおっさん、てきとーにひいた移動平均でなにごちゃごちゃ言ってるんだろう?」くらいな感じでしょうか。
 
また株価等のテクニカル分析に対して否定的な意見を持つ方も存在します。実際にボク自身も世に存在するテクニカル手法やインディケーター等について否定的に考えることが多いのです。なぜなら、そこに明確な根拠が存在していないか、またそもそもそれらが何を意味しているのか十分に説明できてない事が多いためです。
 
 
移動平均交差法の詳細についてはダニエルツールスで配布するテキストで解説しているため、あまりここで詳しく書くことはできませんが、本ブログを見て疑問に思われている方のためにざっと概要だけ説明しましょう。
 
移動平均交差法の概要
移動平均交差法はとても単純な手法で、ダニエルが発見した手法だと思います。少なくとも他で見たことがありませんので。もしかしたら、他でも発見されてこっそり使ってる人がいるかもしれません。
 
手法としては、3本の移動平均線の組合せで、株価等の将来の値動きを予想しようとするものです。移動平均線の特性を利用する手法であるため、詳細な理論を飛ばし抽象化することで単純に移動平均線がどのような形状、組合せをしているかだけに着目し、将来の値動きをある程度予想できる特徴があります。また、あくまで上下に振幅するデータであれば、どのようなものでも分析の対象となりますので、日経平均だ、為替、個別株式などに限らず、どのようなデータでも分析できるはずです。
 
また移動平均交差法は、移動平均線のパラメーターを変更したとしても、一定のルールに従っていさえすれば、結果はかならず収束する特徴を持ちます。たとえば24本線をベースに組み立てた予測と、36本線で組み立てたそれでは、最終的に同じ結果となります。移動平均の期間を変更することで、将来の値動きの予測が変化する従来の手法とは一線を画しています。
 
言葉で説明しても良く解らないと思いますので、実際にチャートを用いて解説して行きます。
 
以下は日経平均225CFDの日足チャートに、移動平均交差法の基本的なラインだけ描いたものです。

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移動平均交差法では3本の移動平均だけを用います。パラメーターは以下のとおり。
基本的にはこれ以外は使いません。ボクは自作のツールでいろいろと補助線を引いて分析しやすくしていますが、基本はこの3本だけで見ています。
 
この3本の移動平均には不思議な特性があります。
 
中心線と基準線、中心線と先行線の価格差はどの時間であっても必ず同値を取ります。実際に自分でチャートに描いて確認すると良いでしょう。
 
と言うことは、チャートに描いてある株価の最終値から12本はみ出ている先行線に基準線と中心線がいずれ追いつき、中心線が基準線を鏡像として映し出すかのように推移するはずです。
 
このとき中心線の軌跡を予測できるなら、基準線も同時に予測できるわけです。であるなら、予測する基準線を形作るため株価が変動してゆくであろう。
 
というのがこの移動平均交差法の主要な理論です。
 
 
この3本の移動平均線と株価の間には、この他にも不思議な関連性がいくつも存在します。ボクもまだ気づいていないものがあるかもしれません。そして、さらに補助線を引くともっと色々なものが見えてきます。
 
ざっとさわりの部分だけ移動平均交差法について紹介しました。詳しくはテキストを読んでいただければと思います。テキストもまだ未完成ですので、時間を見つけて補足して行くつもりです。また本手法をそのままインディケーターに落とし込む事も検討しています。